平成30年9月~11月に青森県男女共同参画センター主催で実施された
”あおもりウィメンズアカデミー「働く女性リーダーコース」”の報告書が発行されました。

このプログラムは、企業等で働く女性を対象に、キャリアアップを図り、指導的地位や意思決定の場に参画し、活躍できる人財を育成する目的で青森県男女共同参画センター主催にて毎年実施されています。

参加対象は県内企業及び団体等から推薦された、今後の管理職やリーダーとなるための資質とノウハウの習得を望む40代までの女性です。

小嶋の講演部分の一部抜粋をご紹介します。

<報告書から抜粋>

「発見!わたしらしいリーダーシップ」

あおもりウィメンズ1

<リーダーって、リーダーシップって、何だろう?>
リーダーシップを考えたときに、私は倫理観が非常に重要だと思っています。倫理観とか正義感。倫理観というのは、非常にジレンマを伴うもので、ある法律では正しいんだけれども、ある法律では正しくない。今、社会では、答えがなくなってきている。あるいは新しいものがどんどん出過ぎて、何が正解か誰にもわからない。誰が決めるか。リーダーが決めるんです。確たる保証もないです。そして法律にも何にも抵触していないけれども止めるべきなのか、決めていく。捨てるものや、進む方向性というのがリーダーの役割だとすると、そのときに影響を与えるもの、大きなところは倫理観だと思います。

<ダイバーシティインクルージョンの課題>
あおもりウィメンズ4
それでもダイバーシティを推進するのはなぜか。それは、放っておくともう1 つの自然現象が生じるから。私たちは仲良くなるためにお互いがリーダーシップを発揮すると、共通項探しになるからなんです。放っておくと同質性の塊になる
ということです。
「何で若者は若者だけで飲み会に行っているんだろう。年配も混ぜてよ」とか、思いますよね。それは人間の心理としては当然です。
皆でそれぞれのリーダーシップを発揮したら、1 つでも相手との共通点を探したいんです。結果は同質性という現象が起きる。なので、自然な現象を少しでも緩めていくためにはどうするか

<異分子の登場とポジティブアクション>
あおもりウィメンズ3
仲良くなるためには共通するものを選ぶと言いましたが、その上で2 つ目はわざわざ違うものを入れる。これをダイバーシティと言います。そして企業や行政がダイバーシティになるように違うものを入れる行為をポジティブアクションといいます。男性ばかりだから女性を入れましょう。単純にそれだけです。
女性だから「女性らしい視点」なんて言いますが、実際のところそんなものどこにあるのかわからないんです。ですから、リーダーも男性が多かったなら「女性がリーダーになったら何かが起きるかもしれないよね」という期待です。実際に何かが起きたことがたくさんあるので、そこから学んでいくと、皆さん、女性だからもうそれだけで異端児、異分子として価値があることがわかります。

***受講生の声***
☆「本当のリーダーシップ」についてよく考えるきっかけとなり、引き出しも増えました。どこへどうやって楽しく行こうか考えます!!

☆自分が普段担っている様々な役割に共通する点や、その原動力となっている事柄が自分の個性であり、付加価値であることがわかりました。その個性を生かすことが、自分らしいリーダーシップに繋がることを学びました。

☆私自身が社会の中での異分子であることで刺激を与え、逆に刺激を受ける立場でもあるということを意識して、自分らしく自信をもって働きたいです。

☆それぞれが自分らしさを発揮することが今の時代には必要であると学びました。

☆自分と違う考えの人を排除するのではなく「こういう考え方もあるんだなぁ」と受容することが大事だと感じたので、仕事でもプライベートでも活かしていきたいです。
☆絆を深めることは結束力が上がり良いことだと思っていました。しかし、価値観などが偏り結果的に排他が起きるということに驚きと共に納得しました。まずは自分から排他が起こらないようバランスをみて人間関係や業務に活かし多様性の模範になりたいと思います。

以上 あおもりウィメンズアカデミー「働く女性リーダーコース」報告書より抜粋

***ご担当者様の声***
ダイバーシティインクルージョンとリーダーシップについてを、大変わかりやすく講演いただき、とても楽しく学ぶことができました。
新しい時代のリーダーシップとは「〇〇であるべき」「〇〇でなければいけない」などではなく、個性を生かし自分らしい活躍をすることが求められるとの内容に受講生は「それなら私でもできそう」と自信がついたようでした。